妖怪が沼津にも居た?「妖怪カネダマ」
門池地区に住む光林さんより、ご自身のお母さんが幼少期に過ごした三島で見た妖怪の話をうかがいました。
夜中にトイレに行った時、裏庭に赤い火の玉のような大きな球が音を立てて転がってきて怖くて身動きができなかったそうです。
お父さんにそのことを話すと「それは金玉だ。別に怖いものではない」と言われたそうです。
私は母から聞いた話が忘れられなくて、高校生になってからいろいろな妖怪の文献を調べてみました。
水木しげるさんの妖怪画談に「金玉」を見つけましたが母から聞いたものとはちょっと違っていました。
その後も折あるごとに調べていたところ、千葉幹夫さんの全国妖怪辞典に、沼津に「金玉」の言伝えがあることを発見しました。
「金玉を拾って、床の間に飾ると大金持ちになる」と書いてありました。
母が亡くなる前、この本のことを報告したとき、とても喜んでいました。
母が「拾わなかったのでダメだったね」と笑いながら話したことを覚えています。